舌側矯正の最大のメリットは、表側から装置が見えないということです。装置が見えるのが嫌で治療をためらっていた方の精神的負担を軽減することができます。また唾液がたまりやすい歯の裏側(舌側)に装置を装着することは、虫歯になりにくい・歯垢がつきにくいという点で、衛生面でも優れています。
もちろんデメリットもあります。表側に装着する場合よりも舌に装置が当たりやすいため、発音がしにくかったり違和感が大きかったりする(舌感が悪い)ことがあります。また表側よりも高度な技術が必要となりますので、治療を受けられる歯科医院が限定されたり、治療費や装置代が高価になってしまうこともデメリットとして挙げられます。毎月の調整に時間がかかるのも、患者様への大きな負担となっていました。
これらのデメリットを解決するべく、これまでの2,000件以上の症例をもとにして、小型の裏側矯正装置・FLBをアメリカの会社と共同開発いたしました。患者様の負担にならないようにできるだけ小さく、しかし歯をしっかりと動かせる能力を兼ね備えるようにするためにさまざまな試行錯誤を行い、20年近い年月をかけて完成させた装置です。多くの患者様のご協力あってのことと感謝しております。
FLBを用いることで発音障害がほとんどなくなり、装置による違和感も改善されました。バイオメカニクスも考慮した装置ですので歯がしっかりと動いて治療期間が短縮され、歯根吸収も軽減できるため、患者様の精神的・肉体的負担を軽くすることができます。
舌側装置FLBの論文が、矯正専門雑誌に掲載されました
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